人的資本への取り組み

CHROメッセージ

経営戦略と連動した人事戦略の推進

花田琢也CHROの写真

日揮ホールディングス
専務執行役員CHRO(Chief Human Resource Officer)
花田琢也

日揮グループは、2021年度に長期経営ビジョン「2040年ビジョン」を策定し、「Enhancing planetary health」を自らのパーパスとして、事業ポートフォリオを5つのビジネス領域に拡大し、ビジネスモデルの多角化を推進することで持続的な成長を実現していくことを目指しています。エンジニアリング会社にとって人的資本、つまり人財は言うまでもなく最大の資産であり、エンジニアリング会社は、実はプラントを造る“人”を創っている会社とも言えます。2040年ビジョンの実現を目指して、新たな人事戦略の全体像「人財グランドデザイン2030」を策定しました。
新たな人事戦略では、オイル&ガス分野のEPCビジネスを支えるプロジェクト遂行人財の継続的な育成に加えて、2040年ビジョンの実現のために必要不可欠な高度専門人財(エキスパート)、経営・マネジメント人財、イノベーション人財の4つの人財で構成される新たな人財ポートフォリオの構築を目指しています。加えて、それぞれの人財が自ら変化を起こし続け、組織もまた自ら変化を起こし続ける組織になることを目指しています。
新たな人事戦略では、まず現状の人財ポートフォリオと将来必要とされる人財ポートフォリオの量的なギャップを可視化し、デジタル技術を活用した人財の効率的な運用を目的とするタレントマネジメントシステムの構築や、4つの人財ポートフォリオに基づく戦略的な採用、更に高度化、多能化を目的とする人財育成に取り組んでいきます。
当社グループの人財に、能力を最大限に発揮してもらうためには、モチベーションを高く維持することが必要不可欠であり、“仕事の充実は人生の充実に直結し、自らの人生を豊かなものにする(Work in Life)”という意識を持てる施策の実行に積極的に取り組んでいます。
また、2022年度にこれまでの年功型要素が残っていた制度から、役割や成果のみならず職務価値や職責など“Pay for VALUE”の方針に基づく新たな人事制度に改定したことに加えて、2023年度から日本国内の持株会社と事業会社2社を対象とする大幅な処遇改善を実施しました。更に、会社の経営方針を自らの業務に落とし込むために社員とのエンゲージメントを高めるための施策の実施や、多様な人財が活き活きと活躍できるインクルージョン&ダイバーシティにも積極的に取り組んでいます。また働きがいや働きやすさのための幅広い施策も実行しています。
今後も、経営戦略に連動した人事戦略の推進に積極的に取り組んでいきます。

人事戦略の基本的な考え方

人財は、総合エンジニアリング事業、機能材製造事業など、すべての事業に共通する日揮グループの最大の資産であり、最も重要な経営基盤です。2040年ビジョンで掲げたビジネス領域とビジネスモデルのトランスフォーメーションという事業戦略の実行のために必要不可欠となる多様な人財ポートフォリオの構築に向けた、2030年の完成を目指し新たな人事戦略を推進しています。

人事戦略の実行体制

経営戦略と連動した人事戦略を確実に実行するため、2022年にCHRO(Chief Human Resource Officer)を任命し、HRM委員会(人財関連の審議機関)のもとに推進機関として、HRO会議を設置しました。CHROが日揮ホールディングスのCEO、COOと連携し、経営戦略と連動した人事戦略を立案し、これに沿った形で、各社HROが各社事業戦略と連動した人事戦略を推進するべく、HRO会議にて審議する体制を整えています。

人事戦略の実行体制

人事戦略の全体像

人事戦略は、2040年ビジョンの実現のために必要不可欠な人財ポートフォリオの構築に向けて、人財ポートフォリオのモニタリング・ローリングに加え、それら人財の戦略的な採用・育成、ならびにエンゲージメント向上を3本の柱として、推進しています。

人財戦略3本柱