Safety(安全)
安全成績
当社グループでは、「安全」を全従業員の重要な価値観とし、継続的に追求してきた結果、国内外の建設現場で高い安全成績を維持しています。国内建設現場では、国内での標準的な安全指標である休業災害度数率*1において、国内建設業(総合工事業)の統計値を下回っており、海外建設現場においても、不休災害も含めた安全指標である年間TRIR*2が、海外の建設業界(CII/CURT)*3の実績と比べて、高い安全成績を誇っています。
- ※1休業災害度数率:100万延べ実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で、休業災害の頻度を表す。
- ※2TRIR: Total Recordable Incident Rate(記録災害度数率)とは、米国労働安全衛生局(OSHA)の労働災害の発生状況を測る指標で、20万時間当たりの記録災害の頻度を表す。
- ※3CII/CURT: 米国の建設業界団体(Construction Industry Institute/Construction Users Roundtable)で、米国を中心に多数の企業の安全成績を集計している。


HSSE※意識醸成への取り組み

当社グループ全体での活動として、横浜本社では社長主催のHSSE Conferenceを毎年7月に開催し、社長のメッセージに続いて国内外のHSSEの取り組みを発表し、心身健康かつ災害のない職場づくりについて熱く議論を交わしています。また国内外の現場とリアルタイムで中継し、現場のHSSEの取組みを本社社員と共有することでHSSE意識の高揚を図っています。
国内外の現場及び拠点においては関係会社と共にJGC Safety Dayを開催し、この期間は当社の本社マネジメントも参加し、グループ一丸となって工事安全と交通安全を含むHSSE文化の更なる醸成を目指しています。
- ※HSSE:Health(衛生)、Safety(安全)、Security(セキュリティ)、Environment(環境)の頭文字をとったもの。


安全のための9つのルール
当社グループは、労働安全において厳守すべき基本ルールとして、国際石油・天然ガス生産者協会(International Association of Oil & Gas Producers: IOGP)が策定した「安全のための9つのルール」を採用しました。
IOGPに加盟している顧客と共通の安全ルールを採用することで、ルール遵守に関するスムーズな連携が可能となりました。このルールを遵守することにより、HSSE基本理念である「すべての人が、健康で安心して働き、家族のもとへ無事帰る」ことを実現しています。

- 1.安全管理規定を順守する
- 2.槽内作業前には作業許可を取り必要な対策を講じる
- 3.安全運転ルールに従う
- 4.作業開始前の電気・圧力の絶縁・遮断の確認
- 5.可燃物および着火源の管理
- 6.ラインオブファイヤー※に入らない
- 7.揚重作業計画と作業エリアの管理
- 8.有効な許可証のもと作業する
- 9.高所作業時の墜落防止対策
- ※危険導線上の位置取り
HSSE教育
基本的なHSSEの知識と技能を身につけることで、安全文化の醸成と共通化を図り、建設現場におけるHSSEの重要性を全従業員が理解できる環境づくりを整えています。
初めて現場に赴任する従業員は、3日間の安全衛生環境(HSSE)教育を受講する機会を設け、ここでは、赴任する建設現場の概要の説明と、遵守すべき「安全のための9つのルール」の徹底も行われます。




また建設現場における危機感、臨場感を体験するために、仮想現実(VR: Virtual Reality)を利用した安全教育システムを開発しました。VR安全教育システムは、視覚や聴覚の他、振動や風圧、疑似墜落といった多種類の感覚を同時に体感することで、高い学習効果を実現しています。また、安全な作業環境や危険源を見つけ出すプログラムが備わっており、この最先端のシステムは顧客からも高い評価を得ています。


現場安全の取り組み
海外の建設現場では、工事のピーク時にひとつの現場で数万人の多国籍労働者が作業を行います。安全作業に日々従事し、家族のもとへ無事に帰ってもらうために、安全朝礼では当社の現場マネジメントが積極的に安全メッセージを発信することで安全への価値観を深化させる努力を行っています。
加えて、工事安全を分かりやすく視覚的に捉えてもらうために、現場ごとに創意工夫しながらデモンストレーションなどを行い、全員に理解してもらうことで、現場安全文化の醸成に努めています。
国内の建設現場では、未熟練労働者の労働災害防止のため、CPA(ケアプログラムアプローチ)を導入し、建設現場全体で未熟練労働者をケアする活動を行っています。入構時に個人毎のケアプログラムを作成し、定期的に教育・訓練を行い、指名された熟練労働者とペアを組み、熟練労働者がコーチをすることにより、経験不足を補完し、安全意識の向上を図っています。




HSSE KPI について
海外の建設現場ではHSSEに関するパフォーマンスを測定する指標(KPI: Key Performance Indicator)として、先行指標であるLeading Indicatorを4つ、遅行指標であるLagging Indicatorを6つ定め、HSSE目標の達成に向かってプロセスが適切に実行されているかどうかを継続モニタリングしています。

顧客からの表彰
当社グループは、国内外の建設現場における優れたHSSEの取組みが顧客から高く評価され、これまでに数々の表彰を受けています。



