半導体産業を支える
日揮グループ
デジタル社会の進展に伴い、半導体や蓄電池、データセンター、生成AIなどデジタル産業を支えるインフラ施設やその周辺産業の需要は急速に拡大しています。特に半導体は産業の発展や我々の生活に必要不可欠な存在となっています。
日揮グループは1928年の創業以来、産業ひいては社会の基盤を支える存在として、時代の変化に合わせて常に自己変革を続けてきました。半導体産業においても、長年にわたり培ってきた知見や技術をもとに、お客様の設備投資計画の実現、さらには半導体製造に必要な素材や部品の提供を通してお客様の事業の発展に貢献しています。
お客様の協働者として半導体産業の発展に貢献
日揮グループは “Enhancing planetary health” というパーパスを掲げ、これまで積み上げてきた技術・実績・コアコンピタンスを活かせるビジネス領域で、人と地球の健やかな未来の実現に貢献する企業グループとなることを目指しています。
現在、世界は半導体なしでは成り立たなくなっており、半導体産業は人々の生活に大きな影響力を持っています。同時に、非常に高い技術力が求められる領域でもありますが、当社グループが有する総合エンジニアリング事業および機能材製造事業の強みを活かして、確実に貢献できると考えています。設備投資計画の実現から素材や部品の提供まで幅広いニーズに応え、お客様の協働者として半導体産業を支えてまいります。
エンジニアリングの力で生産設備の最適解を見つける
日揮グループのプラントEPC(設計・調達・建設)事業を手掛ける日揮グローバルおよび日揮は、半導体や関連材料・部材の生産設備の新設・改増設・更新案件を、初期段階から商業運転開始までワンストップでサポートします。世界80か国2万件以上の多種多様なプロジェクトで培った経験や技術力を活かし、お客様に最適な設計・工法をご提案し、確実なプロジェクト遂行により、お客様の設備投資計画を実現します。
日揮グローバルおよび日揮の強み
半導体関連分野を含む豊富な海外実績
日揮グループは1928年の創業以来、80か国以上で2万件を超える多種多様な設備のプロジェクトを遂行してきました。特に、世界各地で巨大で複雑なプラントを、高い品質を確保したうえで納入しており、半導体分野でも着実に実績を積み上げています。
急速な技術革新が進み、需給の変化が激しい半導体分野においては、設備が年々複雑化・大型化しています。日揮グループの豊富な海外プロジェクト経験と遂行能力を生かし、お客様の海外での設備投資計画をタイムリーかつスピード感をもって、着実に実現します。
構想段階から商業運転開始までワンストップでお客様に伴走
お客様の投資の企画・検討段階から携わり、設備や建設地の特性を考慮した計画をお客様と共に作り上げ、具現化をサポートします。
また、初期段階から商業運転開始まで日揮グループがワンストップでお手伝いさせていただくことで、お客様の設備投資計画の効率的かつ着実な実施と、設備のスムーズな完成・稼働を実現します。
お客様にとって最適な設備のご提案と実現
日揮グループは、お客様の経営課題、特に生産効率の向上や省人化・自動化、環境負荷低減などの課題解決への期待に応えます。20を超える専門分野の約3,000名以上のエンジニアが関連する要素技術を適切に組み合わせ、技術の統合力とエンジニアリング力で設備を最適化するソリューションを多角的に提案します。
また、日揮グローバルは、半導体などの先端技術産業施設に特化したEPC役務を提供する、同分野の世界的なリーディング企業であるExyteグループと東南アジア新興国※において協業しています。同社が持つ業界をリードする専門知識と経験を取り入れた、独自のソリューションを提供します。
- ※インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイの4か国
「素材の力」で貢献
日揮グループの機能材製造事業会社である日揮触媒化成は、ナノ技術やコロイド分散技術を活用し、半導体分野においてシリコンウエハーの研磨用コロイダルシリカや、半導体製造用の素材の開発・製造・販売を行っています。お客様の「こんな感じのことができますか?」という問いにサンプルで対話し、さらに評価をいただく。研究・製造・技術営業が一体となった同社の開発体制で、お客様の製品の高付加価値化をサポートします。
日揮触媒化成の強み
高い製造技術と開発力でお客様を柔軟にサポート
ナノメートル領域の粒子径制御(数nm~数十nm)、粒度分布制御(シャープ~ブロード)、不純分制御など、コロイダルシリカをはじめとした高い制御技術と半導体領域での採用実績による製造安定性により、お客様の多様なニーズにお応えします。
また、形状制御(真球状、異形状)や表面制御、多孔度制御技術を加えた開発力と、高度な分析機器による製品の評価体制で次世代品質の設計・操業コストの最小化、品質の安定化を図ります。
先進の製造技術と設備、万全の品質管理体制で、お客様が理想とするビジネスモデルの実現を支援します。
業界トップレベルのナノ基盤技術とオンリーワン素材
日揮触媒化成は触媒製造で培ったナノ基盤技術と24元素をコロイド化するコロイド基礎技術を有しています。
粒子の大きさや形状、表面状態や構造をナノレベルで制御する業界トップレベルのユニークなナノテクノロジーとオンリーワン素材で、お客様の事業における機能付与や高機能化、多機能化の実現に貢献します。
多様なセラミックス材料で半導体製造を支える
日揮グループの機能材製造事業会社である日本ファインセラミックスは、エッチング、露光、検査、洗浄など半導体製造に係るあらゆる工程で必要となる部品を製造・販売しています。 各種セラミックスや金属セラミックス複合材料MMCなど多様な素材技術と高精度加工、接合技術を駆使し、お客様の製品の性能向上に貢献しています。
加えて、パワー半導体に不可欠な絶縁放熱基板として、高い熱伝導率と強靭性を誇る窒化ケイ素基板の開発・量産化を実現し、半導体業界を支えています。
日本ファインセラミックスの強み
独自の特長的な素材と加工・接合技術の融合
日本ファインセラミックスは、独自の技術でファインセラミックスの可能性に挑戦しています。基板製造から薄膜集積回路形成まで社内一貫生産するエレクトロニクセラミックス、耐熱、耐食、耐摩耗などの特長を活かしたエンジニアリングセラミックス、独自の金属セラミックス複合材料(MMC)について、技術開発、用途開発ならびに製造・販売に積極的に取り組み、各種先端産業のお客様の様々なニーズにお応えしています。
これら材料に精密加工や接合技術を組み合わせることで、半導体製造装置向けに高機能・高付加価値製品を提供しています。エッチング、露光、検査、洗浄など、半導体のほぼすべての工程で日本ファインセラミックスの製品をご利用いただいています。
パワー半導体向け高熱伝導窒化ケイ素基板
日本ファインセラミックスが生産するパワー半導体向け絶縁放熱基板(高熱伝導窒化ケイ素基板)は、高い熱伝導率に加えて、優れた機械的性質や絶縁性を有しており、多くのお客さまに高く評価いただいています。窒化ケイ素粉末を原料とする従来の製造方法とは異なり、金属シリコンを出発原料とした成形体を窒素雰囲気で処理することで窒化ケイ素を生成し、そのまま焼結させる反応焼結法を採用しています。
この製造方法によって、原料からのサプライチェーンやプロセスがシンプルになるため、製品の安定供給や基板を完成させるまでに生じるCO2排出量も従来製法より低く抑えられる効果があります。
本製品の普及により、自動車の電動化など世界的な脱炭素社会の実現への貢献が評価され、アメリカセラミックス協会の2024 Corporate Environmental Achievement Award(企業環境功労賞)を受賞しました。
増産要請に応える新拠点・新工場
新生産拠点として、日本ファインセラミックス100%子会社のJFCマテリアルズ(茨城県ひたちなか市)が始動し、半導体製造装置用セラミックスの製品群の拡大を進めています。
日本ファインセラミックスの富谷事業所(宮城県富谷市)では、半導体用セラミックス製品の高精度化・増産に向けた新工場稼働の準備を進めています。加えて、主力製品の一つである高熱伝導窒化ケイ素基板の増産に向けた新工場も建設しており、2025年の稼働開始を目指しています。新工場では、お客様の多様なニーズにお応えするため、精密加工装置や高精度測定機器も導入し、お客様の製品の高精度化、ひいては半導体産業の発展に貢献します。