細胞培養技術

細胞培養のトップランナーとして

近年、抗体医薬品やワクチンなどのバイオ医薬品や、iPS細胞などによる再生医療の分野は、著しく技術が進歩しています。そして、これらを生産するため、細胞を大量かつ確実に培養できる高度な技術が求められています。
当社グループは1991年に技術研究所内に動物細胞培養設備を設置して以降、動物細胞培養における様々な要素技術を開発しています。これらの技術をもとに、数多くの培養槽、バイオプラントや再生医療施設の設計・建設経験を有しています。

細胞にやさしいバイオリアクター "バーサスリアクター®"

当社グループは新型の細胞培養用バイオリアクターである「バーサスリアクター®」を佐竹化学機械工業株式会社殿との共同開発で完成させました。

ラボスケール
パイロットスケール 日揮グローバル 技術研究所設置

従来型バイオリアクター

バーサスリアクター®

バーサスリアクター®の特徴

  • マイクロバブルの均一分散による高効率酸素供給を可能とする「シラスポーラスガラスフィルター(SPG膜)スパージャー」(当社グループと宮崎県工業技術センター殿の共同開発品)と、低せん断/高効率均一混合ができる上下往復動式培養攪拌装置「VMFリアクター」(佐竹化学機械工業株式会社殿開発品)との技術融合
  • 繊細な動物細胞にダメージを与えず、生産性の向上を追求できる「細胞にやさしい」バイオリアクター
  • 日揮グローバル 技術研究所設置のパイロットスケールバーサスリアクターでの抗体生産細胞培養実験において、培養時間400時間(2週間以上)で生細胞率90%以上を維持、抗体生産量は4.4g/Lを達成

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再生医療分野での細胞大量培養技術

再生医療分野におけるプロセスの形態は多種多様であり、細胞培養における画一的な要件が整理されていません。「その時点の学問の進歩を反映した合理的根拠に基づき、ケース・バイ・ケースで柔軟に対応すること(品質及び安全性確保に関する指針)」が求められており、培養対象に応じた丁寧で柔軟性のある設計アプローチが必要です。

当社グループは、お客様が検討されたビジネスモデルならびに細胞加工プロセスを理解し、より忠実に実現できる設備を検討することが可能です。

  • 培養設備のベースモデルがある場合は、ご要望に照らし合わせて技術的な考察を行い、サプライヤーとともに実現可能な改善策を検討します。これにより完成度の高い培養設備を実現します。
  • 複数の優れた装置サプライヤーの強みを活かし、1社では実現しえない複合的な設備をご一緒に検討することも可能です。
  • 技術レベルや投資判断のタイミングに合わせた段階的な自動化も検討します。その場合、「手作業によるハンドリング」と「自動化されたハンドリング」との境界を、適切なマテリアルフローで繋ぐことが大変重要です。コアとなる細胞培養設備の検討と合わせて、スループットを最大限に引き上げる全体最適化を検討します。

お客様には「細胞加工プロセスの高度化」と「大量培養設備の構想」に注力いただき、当社グループはその実現を強力にバックアップいたします。