高線量樹脂分解液の固液分離プロセス
難ろ過性物質の凍結再融解による固液分離プロセス
高線量樹脂の湿式分解プロセスで発生する分解液は放射能濃度が高いため最終的な保管時に以下の対応が求められます。
- 水素ガス発生を抑制するための水分除去
- 処分施設への影響低減のための塩分除去
固液分離プロセスは、分解液に含まれる高線量の固形分(クラッドなど)と低線量の水溶液にろ過分離し、固形分を乾燥することにより、水分・塩分を除去するプロセスです。
分離後は放射能濃度に応じて、それぞれ深度の異なる埋設施設へ処分することができるので、処分コストの大幅な低減が見込まれます。
プロセスフロー


特長
- 凍結再融解処理によりろ過性能が飛躍的に向上し、現実的な時間でろ過ができます。
- 乾燥処理により水素ガス発生を抑制できます。
- ろ過容器の中でろ過ケークをそのまま乾燥・密封できます。
- マイルドな運転条件(減圧ろ過、熱風乾燥)
- 設備構成がシンプルでありメンテナンスが容易です。
- 他のプロセスで処理した高線量廃液も水分除去・塩分除去ができます。
適用
固液分離プロセスは、原子力施設で発生する難ろ過性物質の分離処理に適しています。
- 高線量樹脂の分解液
- フィルタースラッジ等の分解液
- 溶離廃液