高効率高周波誘導焼鈍技術

プラントの配管工事において、大規模プラントでは数万、小規模メンテナンス工事でも数十~数百もの溶接後の焼鈍(PWHT)適用箇所があり、PWHTは主要な工期決定因子の一つとなっています。この高周波誘導焼鈍技術は、従来の電気抵抗加熱焼鈍に比べ、極めて高い速度(1,000℃/hr)で昇温することができ、焼鈍終了までの時間を大幅に短縮できます。焼鈍性能は、従来の電気抵抗加熱法と同等です。

誘導コイル ワンタッチコイル 加熱炉のヘッダーチューブ溶接部にコイルを巻く作業風景

特長

昇温速度および能率
加熱方式 昇温速度 能率
従来方式 (ニクロム線を配管に巻きつける方式) 約200℃/hr 一晩に1工程
高周波誘導加熱方式 1,000℃/hr以上 一晩に2工程
  • ASMEで規定されているPWHT部の均熱帯幅を十分に満足します。
  • 昇温~保持~降温の工程をインバータ制御された電源により、精度良く行うことが可能です。
  • 電気抵抗加熱焼鈍と異なり、発熱しない誘導コイルを配管外側に巻きつけるため、高い安全性を実現しています。
  • 誘導コイル巻きつけ方式より簡単に施工できるワンタッチコイル(誘導コイルが内蔵されたシート)を使用することにより、取付け・取外しが容易になります。

適用

  • 配管工事全般、加熱炉管

実績

装置/配管 材料 PWHT箇所
Amine Plant Carbon Steel 200
Gas Plant Carbon Steel 800
CCR Plat. 9Cr-1Mo+Incoloy800 250
HDS/CCR Carbon Steel、9Cr-1Mo 800
CCR Plat. 1-1/4Cr-1/2Mo 50
CCR Plat. 9Cr-1Mo 500
Gas Plant Carbon Steel 160
Gas Plant Carbon Steel 850