知財・無形資産への取り組み

日揮グループの知財・無形資産への取り組みについてご紹介します。ご覧になりたい項目をクリックしてください。

日揮グループの知財・無形資産に関する考え方

日揮グループは、持続的成長のための経営基盤として知的資本を重視しており、知財・無形資産の創出、保護と活用およびリスクマネジメントに積極的に取り組んでいます。
当社グループ内の「知の創造」、パートナーとの「知の融合」で蓄積した幅広い知財・無形資産は、知財関連法令・法規を遵守するとともに第三者の知的財産権を尊重し、知財リスクの最小化を図りながら、様々な形で活用されています。
当社グループの長期経営ビジョン「2040年ビジョン」における3つのトランスフォーメーション、特に「ビジネス領域のトランスフォーメーション」と「ビジネスモデルのトランスフォーメーション」の実現に向け、将来価値と競争力向上につながる知財・無形資産への戦略的な投資と活用を継続的に実施していきます。

  1. 1.知財・無形資産の創出
    日揮グループ内の様々なアイデアを多角的に捉えた「知の創造」と、グループ外の優れた技術を見出してパートナーと協創する「知の融合」に挑戦し、社会と顧客のニーズに対応した知財・無形資産を創出します。
  2. 2.知財・無形資産の保護
    特許、商標、意匠、ノウハウ、システム、ソフトウェア、技術ブランドなどの知財ミックスや営業秘密の適切な管理などにより、企業の持続的成長と価値向上に資する知財・無形資産を多面的に保護します。
  3. 3.知財・無形資産を活用したビジネスの推進
    蓄積した知財・無形資産を広く活用し、総合エンジニアリング事業および機能材製造事業の競争優位性の獲得と技術ライセンス事業の強化を図ります。さらに、事業戦略、技術開発戦略と知財戦略を連動させて、新しいビジネスモデルの確立と他者との協業による技術の事業化を推進します。
  4. 4.知財・無形資産に関するリスクマネジメント
    第三者の知的財産権を尊重して適切な対応を図ります。また、知財関連法令・法規を順守し、知財リスクを最小化するため、知財・無形資産のリテラシー向上に努めます。

活用例

知財・無形資産の蓄積と活用

例えば、このような知財・無形資産が中期経営計画に定める3つの重点戦略の達成に繋がっています。

知財ポートフォリオの構築

事業セグメント別の保有特許比率

日揮グループでは事業の競争力強化と持続的成長のため、重要セグメントである総合エンジニアリング事業の石油・ガス・LNG、化学、ライフサイエンス分野のほか、機能材製造事業の触媒、ファインケミカル分野などを中心に知財権の取得と維持を行っています。また、事業展開や技術トレンドに合わせて事業活動に必要となる知財権を見直し、事業の自己実施の確保とともに技術ライセンス、第三者との協創活動に有益な知財ポートフォリオの構築に取り組んでいます。

地域別の保有特許比率および特許出願比率

総合エンジニアリング事業および機能材製造事業を中心に、日本のみならず世界各国、地域で広くビジネスを展開しています。これに合わせて海外、特に事業強化地域であるアジアへの特許出願件数が増加しており、グローバルな事業展開に対応した計画的な権利化を実行しています。

知財エコシステムの構築と事業拡大

当社グループでは、知財・無形資産を、技術と社会をつなぐ戦略的資産として位置付けています。特にコアビジネスである総合エンジニアリングにおいては、事業特性を踏まえ、知見やノウハウを知財・無形資産として蓄積・管理し、柔軟にグループ内で共有・活用することを知財戦略の重要な柱としています。
エンジニアリング関連4社ではプラントライフサイクルの全体(計画・設計・調達・建設・運転・メンテナンス)を通じてビジネスを展開しており、それぞれの段階や顧客フィードバックによって得られる知見・ノウハウを特定し、グループ内技術の標準化・形式知化を図ったうえで循環的に活用しています。この「知財エコシステム」は、当社グループの競争優位性のさらなる強化や主力ビジネスの拡大に貢献しています。今後は、既存事業のみならず、ケミカルリサイクルやクリーンエネルギー分野などの新事業においても知財エコシステムの構築を推進していきます。また、触媒・ファインケミカル・ファインセラミックス製品を開発製造する機能材製造事業においては、各社で自社開発やパートナー連携を含め新たな価値の創出に邁進しています。

技術サービスにおける知財活用の事例

  • PLANT PLUS TM

既設プラントの診断・改善を提案する
コンサルティングサービス

詳細はこちら[PDF:3.13MB]

  • INTEGNANCE®

センサーデータと稼働履歴を用いて故障予兆を検知し、最適なメンテナンススケジュールを提案する保全サービス

詳細はこちら

協創の取り組み

当社グループでは、事業領域の拡大とビジネスモデルの多様化を実現するため、新たな事業パートナーとの協業を推進しています。当社グループとパートナーの強みとなる知財・無形資産を融合することにより、既存分野・新領域分野におけるシステムインテグレーションやデジタライゼーション、そして新たな事業の創出に注力しています。

また、ケミカルリサイクルやクリーンエネルギーなどのサステナビリティに関わる技術開発には、実証試験による性能や運転確認といった中長期的な取り組みが不可欠であり、こうした中長期的な社会課題への取り組みでは、国の研究開発プロジェクトなどにも積極的に参画し、産学官連携によるソリューションの提案など、大規模な技術開発テーマの社会実装に向けて取り組んでいます。

事業戦略・開発戦略と連動した知財戦略の実行体制

「将来の成長エンジン」となる新規事業の創出と成長を促進するため、事業戦略・開発戦略を踏まえて、将来のあるべき姿からバックキャスト思考で知財戦略を立案し、これら3つの戦略を結合した知財PDCAサイクルを実践しています。
重要な事業化テーマに関しては、事業化を審議する会議に知的財産部門が参加し、開発・事業化部門と知財戦略を確認することによって、開発戦略・事業戦略との連動を確かなものとしています。また、審議に際して、知的財産部門がIPランドスケープ分析を実施し、分析結果を審議の材料として活用しています。

重要な技術開発テーマでは技術開発から事業化までに複数のステージを設け、ステージ移行時のゲート審査において知財に関するレビューを行っています。また、事業戦略および技術開発戦略と連動した知財戦略の立案と実行が確実になされるよう、PDCAサイクルを用いてモニタリングしています。

知財・無形資産に関するリスクマネジメント

事業およびプロジェクトリスクの最小化活動の一つに知財・無形資産に関するリスクへの対応があります。日揮グループでは、事業部門・技術開発部門、法務部門および知的財産部門が連携し、知財リスクの特定と低減に努めています。

リスク対応 内容
特許クリアランスの実施 第三者の知的財産権を尊重して適切な対応を図り、特許紛争などを未然に防止するため、他社特許対策に注力します。
技術契約レビュー プロジェクトやライセンス、共同開発における各種技術契約では、顧客・ライセンサー・ライセンシーまたはビジネスパートナーとの良好な関係を維持し、適正なビジネスリレーションを構築することが重要です。そのために技術契約の管理を徹底します。
営業秘密などの情報管理 EPC遂行や製造技術などのノウハウ・営業秘密情報は当社グループの重要な無形資産です。情報セキュリティの観点での各種規則の整備や情報管理体制の構築、社内教育など、人的対策と物的対策の両面から営業秘密の保護を強化します。

知財教育プログラム

JGC IP Academy

技術の事業化やビジネスモデルの展開には継続的にイノベーションを創出することが不可欠です。イノベーション活動の主体である当社グループの従業員をイノベーティブなエンジニア集団に導く各種施策の一つとして、豊富な社内教育プログラムを整備しています。
従業員一人ひとりが知財・無形資産の重要性を認識し、自らの業務に知財視点を取り入れてビジネスが展開できるように、知財・無形資産に関する教育「JGC IP Academy」にも力を入れています。初級者、実務者、マネジメント向けのレベルに対象者を分けたプログラムで構成され、知的財産に関するルールと生じるリスクを正しく知ることは、他者の権利を尊重するコンプライアンス(「日揮グループ行動規範」 6.2 情報管理と知的財産権の保護)の徹底に役立っています。

日揮グループのブランド保護への取り組み
―歴史の中で育まれてきた“日揮”ブランド―

当社は、長年にわたり積み重ねてきた実績に基づく“日揮”ブランドの信頼を維持・向上させることを、重要な経営課題と位置づけています。“日揮”ブランドは、企業理念・価値観・行動指針を体現する象徴です。また、日揮グループは「JGC」ロゴを統一使用しています。
日揮グループは、ブランドの商標保護にとどまらず、適切な商標権の使用を企業責務として遂行します。不正使用の抑止は、取引の公正を守り、ステークホルダーに対する誤認や不利益を防ぐために不可欠です。