製油所近代化プロジェクト

顧客名 南部精製公社(South Refineries Company)
(イラク石油省傘下の石油精製会社)
場所 イラク共和国 バスラ州
完工年 2025(予定)
役務範囲 設計・調達・建設・試運転
キャパシティ 流動接触分解装置:34,500バレル/日
減圧蒸留装置:55,000バレル/日
軽油脱硫装置:40,000バレル/日 など

本プロジェクトは、イラク共和国の首都バクダットから南東約550kmに位置する既存のバスラ製油所の隣接地に、流動接触分解装置、減圧蒸留装置、軽油脱硫装置などを新設するものです。本案件の資金は国際協力機構(JICA)の円借款融資により調達され、2003年のイラク戦争後の日本による対イラク復興支援としては最大規模です。当社グループは同国において、2013年に発電所再建プロジェクトを完工しており、本案件は同国2件目として2020年に受注しました。
現在同国は、世界有数の産油国でありながら、戦災や老朽化により既存製油所の生産能力が低下しており、国内の石油製品需要を賄えず、ガソリンなどの石油製品の輸入を余儀なくされています。本プロジェクト完成による石油製品の生産力増強は、需給ギャップ、および石油製品輸入による外貨流出の減少に繋がり、同国の経済成長、ひいては復興に大きく寄与します。そして、近代化される設備には国際環境基準が適用され、環境負荷の低減にも貢献します。
更に深刻な失業問題を抱える同国において、当社グループが本プロジェクトを遂行する上で、イラク人に対する技能研修を行い、数千人規模の建設現場の作業員、完工後の操業要員として多くの雇用を創出することは、その解決に寄与します。
当社グループは同国の復興と経済発展の要となる本プロジェクトの意義を胸に、2025年の完工を目指し、引き続き邁進しています。

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