2025年ニュースリリース
2025/06/25
NEDO事業のバイオものづくり技術が、大阪・関西万博の日本政府館で紹介
日揮ホールディングス株式会社(以下:日揮HD)が参画している、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の事業「グリーンイノベーション基金事業/バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進」における「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」(以下:本プロジェクト)※1の技術が、大阪・関西万博の日本政府館(以下「日本館」)※2で紹介されています。
本プロジェクトは、経済産業省が関係省庁と策定した「2050 年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」におけるカーボンリサイクルの推進に貢献するものです。株式会社カネカ(以下:カネカ)を幹事企業として、日揮HDと株式会社バッカス・バイオイノベーション、株式会社島津製作所を加えた計4社がこれまで培ってきた知見や技術を結集し、CO2 を原料として生分解性バイオポリマーを生産する微生物の開発および生産プロセスの技術開発を行い、化石資源に依存しない循環型バイオものづくり技術の実現を目指しています。
本プロジェクトの主な役割について、カネカはCO2を原料に生分解性バイオポリマーを生み出す水素酸化細菌の育種技術をもとに新たな微生物開発を行い、日揮HDはカネカが開発した水素酸化細菌などを用いて工業化に向けたプロセス開発を実施します。
水素酸化細菌はいわば「CO2を食べる細菌」であり、CO2から生み出されたプラスチック製品等は海水中でも分解されやすいため、プラスチックによる海洋汚染の解決とカーボンニュートラルの実現に同時に寄与する循環型のバイオものづくり技術として大きな期待が寄せられています。
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水素酸化細菌の活用事例を紹介するコーナー(提供:経済産業省) |
日揮HDはプロセス開発を加速させるため、神戸市のポートアイランドにおいて世界初となるガス発酵によるバイオものづくり研究開発拠点の整備を進めており、本年中に研究棟 1棟目が竣工予定です※3。
これらの取り組みを通じて、日揮HDはバイオものづくりの社会実装を推進し、持続可能な未来の実現に貢献していきます。
※1 2023年3月22日 カネカ、日揮HDなどプレスリリース
「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」がNEDOグリーンイノベーション基金事業に採択
※2 日本館は「いのちと、いのちの、あいだに」をテーマとし、いのちを繋ぐ循環を「プラントエリア」「ファームエリア」「ファクトリーエリア」の3つのエリアで表現しています。
ファームエリアでは大きな可能性を持つ藻類の力と、日本が誇るカーボンリサイクル技術により、二酸化炭素を原料にバイオ燃料、プラスチック、化粧品、食品などの素材を生み出す技術が紹介されています。
※3 2024年7月17日 日揮HDプレスリリース
世界初、ガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点を神戸・ポートアイランドに新設 | 2024年ニュースリリース | 日揮ホールディングス株式会社