2023年ニュースリリース

2023/05/09

バイオ医薬品製造の最適化を実現する製造データ管理システム HistoHub®の提供開始

日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤 雅之)の国内EPC事業会社である日揮株式会社(代表取締役社長 山田 昇司 以下、日揮)は、4月30日よりバイオ医薬品製造の最適化を実現する製造データ管理システムHistoHub®の販売を開始したことを、お知らせ致します。



1. バイオ医薬品製造における製造データ管理の現状

バイオ医薬品製造プラントの製造工程では、バッグ、フィルター、チューブ、コネクター、センサーなどにおいて、製造毎の洗浄、滅菌が不要となる単回使用のシングルユース機器が多く用いられています。しかしながら、複数のサプライヤのシングルユース機器で構成される設備では、サプライヤ各社の通信規格・仕様が異なるため、製造設備全体の製造データの一元管理が難しく、これまで機器単位での管理が一般的でした。

一方、医薬品製造管理及び品質管理基準であるGMP(Good Manufacturing Practice)では、製造者に最長で30年間に亘る製造記録の保存が求められていますが、現状は主に紙ベースで機器毎に製造データの管理・保管が行われているため、GMPの要件に効率的に対応することが難しいのが実態となっています。

2.

HistoHub®の主な特徴

このたび、日揮が開発したHistoHub®は、様々な通信規格に対応することでシングルユース設備の製造データの一元管理を可能とするデータ管理システムで、これまで紙ベースで行われてきた製造データ管理の電子化に加え、稼働状況の監視、バッチのワークフローシステムや、監査証跡レビューといった製造現場管理の効率化を可能とする機能を備えています。各機能の詳細については補足資料およびHistoHub®のウェブサイトをご覧ください。

https://www.jgc-histohub.com

なお、HistoHub®という名称は、バイオ医薬品製造に用いる複数のシングルユース機器の接続(Hub)と、製造データの時系列データベースシステム(Historian)への集約という、2つの特徴に由来しており、医薬品製造現場におけるデータ管理の新しいハブを目指しています。

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HistoHub®システム構成概要>






キャプチャ100.PNG<HistoHub®画面構成(一例)>


3. 今後の予定

当社グループは、これまでバイオ医薬品製造プラントを含め、600件を超える医薬品製造プラントの設計、建設を手がけた実績を有しています。今後もエンジニアリング会社の視点からプラントの設計、建設のみならず、医薬品製造の効率化、最適化に寄与する幅広いサービスを提供することにより、医薬品業界の発展に貢献してまいります。

なお、202375日(水)~7日(金)に開催される第25回 インターフェックス ジャパン -[医薬品] [化粧品] 製造展の日揮グループ展示ブースにおいて、HistoHub®のデモ機と説明パネルを展示予定です。