2022年ニュースリリース
2022/08/22
CVCファンドを通じ、植物由来のプラスチック代替素材を製造する アミカテラへ出資
日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤雅之)は、日揮株式会社(代表取締役 社長執行役員 山田昇司 以下「日揮」)と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「JGC MIRAI Innovation Fund」を通じ、植物由来のプラスチック代替素材を製造するスタートアップ、株式会社アミカテラ(代表取締役会長 増田厚司 以下「アミカテラ」)への出資を行いましたので、お知らせします。
近年、プラスチックによる海洋・土壌汚染が深刻な社会課題となっています。プラスチックごみの焼却処分に伴う二酸化炭素排出量の増加も課題となっており、プラスチック資源循環および脱プラスチックの動きが世界で加速しています。
こうした課題を背景に、アミカテラは植物繊維(セルロース)を主原料とするプラスチック代替素材「modo-cell®」(モドセル)を製造しています。modo-cell®は、セルロースを含む植物を乾燥・粉末化し、デンプン等を混ぜ合わせた素材で、放置竹林の竹や食品・飲料工場から排出される植物系残渣など、従来使われてこなかった資源を無駄なく活用でき、自然界でも生分解※することが特長です。※
- 生分解とは、微生物の働きにより、分子レベルまで分解し、最終的には二酸化炭素と水となって自然界へと循環していく性質(出典:http://www.jbpaweb.net/gp/)
さらに、アミカテラは既存のプラスチック製品をmodo-cell®で代替する取り組みに努めています。自社でストローを製造・販売することに加えて、カトラリー・食器類を手掛ける成形メーカーやエンドユーザーとの連携を強化しています。この製造では、プラスチック製品をつくる既存設備を活用できるほか、modo-cell®製品は使用後に粉砕・再ペレット化できるため、廃棄物を製品や原材料として再利用する「マテリアルリサイクル」に寄与すると注目されています。
日揮グループは、CVCファンドを通じて「カーボンニュートラルの実現」、「持続可能で強靭なインフラの構築」、「人生100年時代を見据えた生活の質向上」、「産業のスマート化」を対象テーマに、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に寄与する革新的な技術やビジネスモデルを有する国内外のスタートアップに対し投資を行っています。
本出資を通じて日揮は、modo-cell®の製造設備に係る基本設計や機器選定・調達の最適化に協力し、modo-cell®量産体制の構築を支援します。加えて、modo-cell®の普及に向け、廃棄物の活用に関心を持つ食品会社や自治体、飲食店などと連携し、modo-cell®製造事業への参画を通じてカーボンニュートラルおよび循環型社会の実現に貢献していきます。
日揮グループは今後も、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に向けて革新的な技術やビジネスモデルを有するスタートアップへの投資を行ってまいります。
modo-cell®ペレット(左) およびmodo-cell®で製造した製品例(右)
会社名 | 株式会社アミカテラ |
---|---|
設 立 |
2016年11月 |
本 社 |
東京都江東区 |
代 表 |
代表取締役会長 増田厚司 代表取締役社長 古賀縁 |
事業内容 |
植物性かつ生分解性のプラスチック代替素材(modo-cell®)製品の開発・製造販売 |
URL |
登記上の名称 |
JGC MIRAI Innovation Fund L.P. (日揮みらい投資事業有限責任組合) |
---|---|
設 立 | 2021年4月 |
無限責任組合員 | グローバル・ブレイン株式会社 |
運用総額 | 50億円 |
運用期間 | 10年間 |
有限責任組合員 | 日揮ホールディングス株式会社、日揮株式会社 |
投資対象 |
・日揮が構想する安全・安心で持続可能な社会システムに関連したスタートアップ企業 ・日揮との協業が見込めるスタートアップ企業 |
URL |