2022年ニュースリリース
2022/06/20
CVCファンドを通じて、脳卒中後の運動障害に対する治療技術を持つ 慶應大発のスタートアップ、LIFESCAPESに出資
日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤 雅之)は、日揮株式会社(代表取締役社長執行役員 山田 昇司)と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「JGC MIRAI Innovation Fund」を通じ、脳卒中後の重度な運動障害の治療法としてブレイン・マシン・インターフェース(以下BMI)※1を応用したリハビリ機器を開発する慶應義塾大学発のスタートアップ、株式会社LIFESCAPES(代表取締役 牛場 潤一、以下LIFESCAPES)への出資を行いましたので、お知らせします。
脳卒中は、厚生労働省から5大疾病の一つに指定されています。発症後に重度な運動障害を抱える患者に対し、現状では効果的な治療法が存在しないため、アンメット・メディカル・ニーズ※2が高い疾患と捉えられています。
LIFESCAPESは、重度運動障害を抱えた脳卒中患者が自分の意志で麻痺した手指を再び動かせるようになることを目指し、慶應義塾大学理工学部 牛場潤一研究室が長年培ってきたBMI技術をもとに、リハビリ機器の開発・製造に取り組んでいます。
具体的には、患者がBMIを活⽤したリハビリを繰り返す中で、脳卒中で傷ついた神経回路の迂回路を検出し、脳と麻痺した手指をつなぐ神経回路を再構築します。こうした最先端の技術により、患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)改善が期待できるとして、近年注目されています。
日揮グループは、CVCファンドを通じて「カーボンニュートラルの実現」、「持続可能で強靭なインフラの構築」、「人生100年時代を見据えた生活の質向上」、「産業のスマート化」を対象テーマに、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に寄与する革新的な技術やビジネスモデルを有する国内外のスタートアップに対し投資を行っています。
本出資によって日揮グループは、これまでにEPC(設計・調達・建設)事業などを手掛けてきた国内外の病院と連携することで、本リハビリ機器の利用を促進していきます。
日揮グループは今後も、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に向けて革新的な技術やビジネスモデルを有するスタートアップへの投資を行ってまいります。
- ※1:BMIとは脳波の検出や脳への電気刺激など脳と機械をつなぐ技術を指します。
- ※2:アンメット・メディカル・ニーズとは、脳卒中や癌など5大疾病のほか、不眠症や偏頭痛といった生命に支障はないものの、QOL改善のために患者から強く求められている疾患に対する医療ニーズを指します。
会社名 | 株式会社LIFESCAPES |
---|---|
設 立 |
2018年5月 |
本 社 |
東京都港区 |
代 表 |
代表取締役 牛場潤一 |
事業内容 |
ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)を応用したリハビリ機器の開発・製造・販売など |
URL |
登記上の名称 |
JGC MIRAI Innovation Fund L.P. (日揮みらい投資事業有限責任組合) |
---|---|
設 立 | 2021年4月 |
無限責任組合員 | グローバル・ブレイン株式会社 |
運用総額 | 50億円 |
運用期間 | 10年間 |
有限責任組合員 | 日揮ホールディングス株式会社、日揮株式会社 |
投資対象 |
・日揮が構想する安全・安心で持続可能な社会システムに関連したスタートアップ企業 ・日揮との協業が見込めるスタートアップ企業 |
URL |