2022年ニュースリリース

2022/04/25

INPEXと日揮ホールディングスがタイにおけるCCSプロジェクト開発に向けた協業覚書をPTTEPと締結

株式会社INPEX(社長:上田 隆之、本社:東京都港区、以下、INPEX)と日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO:佐藤 雅之、本社:横浜市西区、以下、日揮HD)は、本日、タイ国内の石油ガス上下流産業や、二酸化炭素(CO2)の排出削減が難しいとされる重化学工業や発電所などでのCO2回収・貯留(Carbon Capture and Storage、以下、CCS)ソリューションの開発可能性を探ることを目的とした「タイ・カーボン・キャプチャー・アンド・ストレージ・イニシアティブ(以下、本イニシアティブ)」に関する覚書を、タイの国営資源開発会社PTTエクスプロレーション・アンド・プロダクション(CEO:Montri Rawanchaikul、本社:バンコク、以下、PTTEP)と締結しましたので、お知らせいたします。タイにおけるCCSプロジェクト開発は、タイのCO2排出削減に寄与し、同国内の産業をはじめ、同国全体の脱炭素化を加速することが期待されます。

CCSは、発電所や工場等の事業活動により排出されるCO2を大気放散前に回収し、船舶やパイプラインを用いて輸送した後、枯渇した石油やガスの貯留層などの地下層に貯留することで、適切にCO2を保管・管理する技術です。INPEX、日揮HDおよびPTTEPは、今後タイにおけるCO2排出の大きな産業を対象とする経済性の高いCCSソリューションを構築すべく、CCS関連の技術および実施方法に加え、施設や政策の特定と評価を行ってまいります。

INPEXは、2022年2月に発表した「長期戦略と中期経営計画(INPEX Vision @2022)」に基づき、日本及び世界のエネルギー需要に応えつつ、2050 年ネットゼロカーボン社会の実現に向けたエネルギー構造の変革に積極的に取り組んでいます。この一環で、タイにおけるCCS事業をはじめ、アジアにてクリーンエネルギーを造り出す事業機会を追求してまいります。

日揮グループは、日本だけでなく、アルジェリアやオーストラリアでもCCS設備の建設に豊富な実績があり、中期経営計画「BSP2025」において、CCS分野の事業拡大を掲げています。 また、エネルギーや環境をテーマに、調査、分析・評価、シミュレーション、リスク評価などさまざまな手法を組み合わせた技術コンサルティングを行っており、幅広いソリューションの提供を通じて、CCSの実現に貢献しています。

本イニシアティブに係る共同検討は、エネルギー転換を通じたアジアにおける持続的な経済発展およびカーボンニュートラル化を目標として日本政府が2021年に発表した「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」と連携するものです。また、本イニシアティブによる共同検討は、今後、低炭素ソリューションや水素・アンモニアなどのクリーンエネルギーを含むエネルギー転換関連事業の創出につながる可能性があるものと期待されております。