2020年ニュースリリース
2020/10/01
英国のソフトウェア企業 MODS社に資本参加
―DXを活用したプロジェクト遂行の競争力向上を推進―
日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤雅之)は、海外エンジニアリング事業会社である日揮グローバル株式会社(代表取締役社長執行役員 山﨑裕)が、英国のソフトウェア企業であるMODS Management Ltd.(モッズ マネジメント社、以下、MODS社)への資本参加に関し、9月30日に同社との間で契約締結に至りましたので、お知らせいたします。
MODS社は石油・ガス分野の既設プラント向けコミッショニング・メンテナンスサポート、およびメンテナンス向けシステム開発・ライセンス供与、新設プラントのEPC向けシステム開発・ライセンス供与を行う、同分野では世界有数のソフトウェア企業です(下記「会社概要」参照)。
日揮グローバルは、同社と株式譲渡契約を締結し、その後速やかに同社の既存株主から約10億円相当分の株式を譲り受け、同時に同社と戦略的パートナーシップ契約を締結いたしました。
日揮グローバルは、2018年12月に策定した「ITグランドプラン2030」のもとで、AWP(Advanced Work packaging)(注1)の実装に向けた活動をはじめ、プロジェクト遂行の競争力向上を目指したDXの積極的な活用を加速させています。
日揮グローバルとMODS社は、同社が開発した既設プラントのメンテナンス業務管理システムをベースに、AWPの実装に向けた建設デジタル化システム(注2)を共同開発し、2016年に日揮グローバルが受注した海外EPCプロジェクトに初めて導入するなど、これまでも協力関係にありました。
同社への資本参加により、日揮グローバルは同社と協力して建設デジタル化システムにさらに改良を加え、遂行する全てのプロジェクトに導入してAWPの実装を実現し、プロジェクト遂行の競争力向上だけでなく、同社が保有する既設プラントのメンテナンス業務のデジタル化技術も取り入れ、プロジェクト遂行からメンテナンスに至るまで一気通貫のデジタリゼーションを目指していく予定です。
注1 AWP(Advanced Work Packaging)
プロジェクト遂行の各フェーズの作業を細分化し、建設工事と関連付けて管理することで、工事遂行上のボトルネックを解消し、建設工事における手待ち時間の排除や効率性の向上を図ろうとするアプローチ。
AWPを通じたプロジェクト遂行の効率化は、2012年頃に北米で提唱されはじめ、オイルメジャーなどから、エンジニアリング会社に求められつつある。
注2 建設デジタル化システム
3Dモデルを用いて建設・試運転の進捗状況を可視化し、ペーパーレス化された各種検査書類等とリモートで連携させることで、プラントの建設・引き渡しに必要な最新の情報(据え付けに必要な図面、機器類の状況や前段階の工事の状況等)を提供するシステム。
会社名 |
MODS Management Ltd. |
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所在地 |
英国アバディーン(本社)、米国ヒューストン、豪州パース、UAEドバイ |
代表者 |
President, CEO Mr. Jonathan Bell |
設立年 | 2002年 |
従業員数 | 約50名 |
事業内容 | 既設プラント向けコミッショニング・メンテナンスサポート、およびメンテナンス向けシステム開発・ライセンス供与、新設プラントのEPC向けシステム開発・ライセンス供与 |