2017年ニュースリリース

2017/06/02

アフリカ地域初の洋上LNGプラント建設プロジェクトを受注

日揮株式会社(代表取締役会長 佐藤雅之、横浜本社 横浜市西区みなとみらい2-3-1)は、テクニップFMC社(Technip FMC)、サムスン重工業社(Samsung Heavy Industries Co. Ltd.)と共同で、コーラルFLNG社(Coral FLNG SA)がモザンビーク共和国において計画している洋上LNGプラント(以下、FLNG)建設プロジェクトを受注致しましたのでお知らせします。プロジェクトの詳細は、下記の通りです。

1. 契約先

コーラルFLNG社(Coral FLNG SA)(モザンビーク法人)

出資比率:ENI MOZAMBIQUE LNG HOLDING B.V. 50%、CNODC MOZAMBIQUE B.V. 20%、ENH FLNG UM, S.A. 10%、GALP ENERGIA ROVUMA B.V. 10%、KG MOZAMBIQUE LTD. 10%

2. 設置場所

モザンビーク共和国沖コーラルガス田(タンザニア国境沿いの沖約50km 水深2,000m)

3. 契約内容

FLNGプラント(生産能力:年産約340万トン)に係わるEPCIC
(Engineering, Procurement, Construction, Installation and Commissioning:設計、機材調達、建設工事、据付および試運転)役務

4. 契約形態

ランプサム契約

5. プロジェクトの概要

本プロジェクトは、コーラルFLNG社が開発を進めるモザンビーク共和国のタンザニア国境沿いにある沖合のガス田向けに、アフリカ地域初となるFLNGプラントを新設するものです。当社とテクニップFMC社により組成されるジョイントベンチャーは、主にFLNGトップサイドの設計・機材調達、及びプロジェクト全体の管理を担当します。また、共同受注者である韓国サムスン重工社がFLNG船体のEPCおよびトップサイドのファブリケーションを担当します。

本プロジェクトは、最終投資決定済みのFLNGプロジェクトとしては世界で4件目であり、当社はペトロナス(マレーシア国営石油会社)向けFLNGプロジェクトと合わせ、うち2件のEPCを手掛けることになります。また、本プロジェクトにより建設されるFLNGは、水深2,000メートルを超える深海ガス田向けFLNGプロジェクトとして世界初の事例となり、海洋油ガス業界において先駆的なプロジェクトとなります。

コーラルFLNG社は2014年に当社コンソーシアムを含む3グループに対して基本設計(FEED: Front End Engineering and Design)役務を発注し、3グループによる基本設計に基づいた競争入札の結果、当社コンソーシアムがEPCIC役務一式を受注したものです。当社コンソーシアムによる受注は、当社とテクニップFMC社が有するFLNG分野におけるトップクラスの実績と卓越したEPCIC遂行能力、およびサムスン重工業の同分野における高い造船技術によるものであり、加えて当社の高いプロジェクトマネジメント能力に裏打ちされた強力なリーダーシップがFEED役務遂行及びEPC入札において発揮された結果と考えております。

モザンビークでは、近年に入り、大型ガス田が発見され、現在複数の計画が検討されておりますが、計画の具現化は本プロジェクトが初めてとなります。現在、同国では、複数のLNG、およびその他のガス開発が計画されており、今回の受注が、当社の同国における事業展開の橋頭堡になるものと期待されます。

また、当社にとってモザンビークを含むアフリカ地域は、中期経営計画「Beyond the Horizon」で掲げるマーケット拡大地域です。特にアフリカ近海では多くの未開発の小規模海底油ガス田が存在し、FLNGプラントを含む多数のプロジェクトが計画されています。当社としては、本プロジェクトを成功裏に完成させ、今後も成長が見込まれるアフリカ地域へのビジネスの拡大を目指すと共に、同地域の更なる産業発展および生活基盤の向上に貢献していく所存です。