2022年ニュースリリース

2022/06/22

イラク・バスラ州で地元小学生を対象にした サイエンス・ショーを開催

日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤雅之)は、海外EPC事業会社の日揮グローバル株式会社(代表取締役社長執行役員 ファルハン・マジブ。以下、「日揮グローバル」)が、イラク共和国バスラ州の公立小学生を対象に本年65日および6日にサイエンス・ショーを開催いたしましたので、お知らせいたします。


イラクはイラク戦争後、若年層の学力低下が顕著であり、近年特にバスラ州では教育に対する投資が不足し、教室、教員、教材の提供がままならず、教育の質や子供の就学率の低さが課題となっています。加えて、急速に進む世界的な低炭素・脱炭素化の動向は石油産業を主軸とするイラクも例外ではなく、同国内での低・脱炭素化の推進および産業多角化の実現に向けて、児童への理科や科学に対する教育は、より一層重要になりつつあります。

日揮グループは、企業グループとして取り組むべき重要課題(マテリアリティ)として「世界各地域における共創共生」を掲げ、特にプラント建設地域における地域貢献事業に積極的に取り組んでいます。

現在、日揮グローバルがイラクのバスラ州で遂行している製油所近代化プロジェクトでは、建設現場において円滑なプロジェクト遂行を行う上で地域社会との協調が不可欠であることから、多くの現場周辺の住民を雇用しています。今般企画したサイエンス・ショーは、こうした地域社会との協調をさらに強化していくことに加えて、児童の科学や技術への関心を高め、当国における将来のエネルギー産業を支える人材を育成するという当国のニーズに沿った長期的な貢献を目的に開催いたしました。

サイエンス・ショーの概要は次の通りです。


<サイエンス・ショーの概要>

  • ・バスラ州の公立小学校約20校の計2,600人を対象に202265日および6日の2日間開催(13公演、両日で6講演実施)。会場はバスラ州アルズフール・イベントホール。両日で計1,235名の地元小学生が参加。
  • ・1回の講演の所要時間は60分間。実験プログラムは、(1) 目に見えない空気の流れを知る空気砲、(2) 液体窒素を使った超低温の世界、(3) 目に見えない電場の存在を視覚化する静電気実験。
  • ・本ショーは、海外において豊富な実績と教育事業のノウハウを持つアイ・シー・ネット株式会社(代表取締役社長 百田顕児)をパートナーとしたCSR事業「バスラ地区小学校の科学教育強化事業」の一環として実施。
  • ・パフォーマーとして有限会社 米村でんじろうサイエンスプロダクションを起用。会場準備および地元公立小学校との調整には、バスラ州NGO団体であるLarsa(会長:バッサン・アルワチ)を起用。
  • ・2023年にも同様に開催を予定。

<参考>

イラク・バスラ製油所近代化プロジェクトについて

2020年812日発表のニュースリリースをご参照下さい。

https://www.jgc.com/jp/news/2020/20200812_1.html

アイ・シー・ネット株式会社についてについて

アイ・シー・ネット株式会社は1993年の設立以来、主に政府開発援助(ODA)を通じて、途上国政府の要請に応じて人材育成、システム構築、公的機関や企業の技術力向上をはじめとする社会的課題の解決に向けたプロジェクトを実施しており、これまでに世界150ヵ国以上で活動してきました。なお、2019年からは日本の教育業界を牽引する学研グループの海外展開を委託しています。

URL : https://www.icnet.co.jp/


有限会社 米村でんじろうサイエンスプロダクションについて

有限会社 米村でんじろうサイエンスプロダクションは、1998年の設立以来、サイエンス・ショーや科学実験教室等を通じて、子供たちに科学の持つ魅力や楽しさを伝え、知的好奇心を伸ばし、成長の手助けを行っています。サイエンス・ショーの公演実績は国内で1,000回以上、海外で8か国18都市で100回以上と豊富な実績を持っています。

URL : http://www.denjiro.co.jp/company/


サイエンス・ショーに参加する公立小学生。内容は日本語からアラビア語へ同時通訳
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段ボールで製作された空気砲に煙を充填し、射出される空気の形を学ぶ
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イラクの公立小学校に対する科学教育プログラムには実験が含まれておらず、参加した子供たちは初めて見る科学実験に非常に関心が高い
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