ガス化複合発電プラント
顧客名 | 日本石油精製株式会社(現 ENEOS株式会社) |
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場所 | 神奈川県横浜市 |
完工年 | 2003 |
役務範囲 | 設計・調達・建設 |
キャパシティ | 430MW |

石油を精製する過程で発生する残渣油は、粘度が高く硫黄分を多く含んでいるため、石油精製業界では長年その有効利用が課題となっていました。当社グループは、石油精製業界がこの残渣油の有効活用、ボトムレス化を図る動きをいち早く捉え、その切り札としてガス化複合発電(IGCC: Integrated Gasification Combined Cycle)方式に着目し、10数年に亘りその技術・ノウハウの蓄積に努めてきました。
そして1997年末、日本石油精製株式会社よりIGCCプロジェクトのメインコントラクターとして、430MWを発電する主要装置の設計、調達、建設役務を受注しました。過去のIGCCプロジェクトでは顧客が各設備を直接、発注・管理していましたが、今回のプロジェクトでは、エンジニアリング会社として当社グループが世界で初めてプロジェクト全体を一括してマネジメントしました。
残渣油をガス化して電力に転換するIGCC設備は、ガス化設備と複合発電設備という異質なプロセスを有する設備の統合化が要求されます。当社グループのエンジニアリング技術やプロジェクトマネジメント力により、これら異質なプロジェクトを有する各装置の設計最適化を行いプロジェクトを遂行しました。また、このプロジェクトでは、世界で初めて電力需要に合わせて、ガス化プロセスを制御し、発電量を増減させるといった高度な制御技術を実現しました。