2023年ニュースリリース

2023/02/08

建設現場の安全文化向上を支援する スマートフォンアプリ「アザス」の提供を開始

日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO:佐藤 雅之)のITサービス事業会社、JGC Digital株式会社(代表取締役社長:長谷川 順一。以下、JGCD)は、本年21日から建設現場の安全文化の向上を支援するスマートフォンアプリ「アザス」の提供を開始しましたので、お知らせします。



1. 「アザス」開発の目的と特長

建設現場では、複数の企業から多種多様な職種の現場作業者が派遣され建設工事に従事することから、工事安全の向上のためには現場作業者一人ひとりが目的意識を共有し、自発的、かつ積極的に安全行動を取っていくといった建設現場における安全文化の向上が必要不可欠となります。

一般的に建設現場においては監督者による現場作業者へのコミュニケーションは、声掛けの形で一方的、かつ指示的に行われることが多い傾向にありますが、コミュニケーション支援ツールとしてスマートフォンアプリを導入し、可視化することで、監督者と現場作業者とのコミュニケーション頻度の改善のみならず、コミュニケーションの質の向上が図られ、現場作業者のさらなる安全意識の向上が期待できることから、「アザス」を開発したものです。

「アザス」の開発にあたっては、建設工事に従事する幅広い年齢層・職種の現場作業者に対応するべく利用者の操作性を最優先とし、さらにアプリのデザインについては現場作業者に親しみ易いものとしました。また、建設現場の期間に合わせたサブスクリプション型サービス契約とするなど、現場数や利用計画に合わせた柔軟な契約形態による提供が可能となっています。



<アザスの画面イメージ>

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2. 国内建設現場における実証結果


「アザス」の実用可能性を探るため、20212月にグループ会社の日揮株式会社が遂行中の国内プラント建設現場で実証用アプリを導入したところ、利用者からの好評の声を受け、当初予定していた6ヵ月を大きく超える21ヵ月間に亘る運用を行い、同現場は連続928日、1402,576時間連続無事故・無災害という、日揮株式会社が過去に遂行した同規模の建設工事としては傑出した記録を達成して完工しました。

実証用アプリを導入したことにより、監督者と現場作業者とのコミュニケーション頻度の改善、質の向上が図られ、現場作業者の安全意識が向上し、建設現場全体として安全文化の向上を実現できたことが、記録達成に寄与したものと考えています



3. 今後の予定

JGCDは、今後日揮株式会社をはじめグループ会社と協力し、石油、ガス、化学、再生可能エネルギーなどのプラント建設現場のみならず、幅広い産業分野における建設現場での導入を目指し、積極的に営業展開を実施していく予定です。






〈ご参考〉

スマートフォンアプリ「アザス」について

1.操作方法と特徴

「アザス」は監督者が現場作業者に「アザス」と呼ばれるポイントを送ることで、監督者と現場作業者のコミュニケーションの頻度や繋がりを可視化できるシステムです。監督者は「KY活動」や「一斉清掃」といった「ナイスアクション」を選んで、現場作業者のヘルメットに貼ったQRコードをスキャンすることで現場作業員に「アザス」を送ることができます。送った「アザス」にはお互いの名前とナイスアクション履歴が残り、貯めた「アザス」はランキング形式でアプリ上に表示されます。貯めた「アザス」は、建設現場内の売店等で物品に交換できるなどの仕組みを作ることも可能です。

※「アザス」という名称は、「ありがとうございます」に由来しています。

2.アプリの入手方法
iOS端末向けにはApp StoreAndroid端末向けにはGoogle Play Storeから「アザス」アプリをダウンロードできます。アプリ本体は無料ですが、「アザス」機能のご利用には契約が必要です。

「アザス」アプリのアイコン

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3.利用方法

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