2022年ニュースリリース

2022/02/02

CVCファンドを通じ、核融合領域で先進的な技術を有する京都フュージョニアリングに出資

日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤 雅之 以下「日揮ホールディングス」)は、国内EPC事業会社の日揮株式会社(代表取締役社長 山田 昇司 以下「日揮」)と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「JGC MIRAI Innovation Fund」を通じて、核融合の領域で先進的な技術を有する京都フュージョニアリング株式会社(代表取締役 長尾 昂 以下「京都フュージョニアリング」)への出資を行いましたので、お知らせします。

京都フュージョニアリングは、京都大学が持つ核融合炉工学に関する豊富な経験や技術を基に、カーボンニュートラル社会の実現に向けて核融合炉に関する装置の研究開発を行っています。特に、核融合炉の加熱装置や熱取出し装置などのプラントエンジニアリングにおいて先進的かつ高度な技術力を誇り、核融合炉工学領域で世界のパイオニアとして注目されています。

日揮グループはCVCファンドを通じて、「カーボンニュートラルの実現」、「持続可能で強靭なインフラの構築」、「人生100年時代を見据えた生活の質向上」、「産業のスマート化」を対象テーマに、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に寄与する革新的な技術やビジネスモデルを有する国内外のスタートアップ企業に対して投資を行っています。

核融合は、その発電過程で二酸化炭素を排出しないことから、エネルギー需要への対応と脱炭素社会の実現を両立させる次世代エネルギー源と期待されています。本出資を通して、京都フージョニアリングの技術に、当社グループが有する核融合および低レベル放射性廃棄物処理などの原子力関連分野で培ったエンジニアリング技術を融合させることで、検討が進む核融合研究設備の具体化に貢献するとともに、核融合炉プラントの実用化に向けて様々な知見・ノウハウを得ることができると判断しました。

日揮グループは今後も、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に寄与する革新的な技術やビジネスモデルを有するスタートアップ企業への投資を行ってまいります。

  • 核融合とは、質量の小さな原子の原子核同士が融合して、別の少し大きな原子核となる反応。この反応が起こると、反応前後で原子核中の陽子、中性子同士の結合エネルギーが変化することにより、僅かに質量が失われると共に膨大なエネルギーが発生する。核融合エネルギーの研究開発では、核融合反応を人工的に起こすことで、エネルギーを電気や熱といった形で持続的に取り出せるようにすることを目指している。核融合エネルギーに使う資源には、核融合反応が起きやすい組合せである重水素(D)と三重水素(T)を用いており、「DT反応」という核融合反応を起こすための研究が世界で行われている。(出典:文部科学省ホームページ)


京都フュージョニアリングについて:

会社名

京都フュージョニアリング株式会社

設 立

2019年10

本 社

東京都千代田区大手町

代 表

代表取締役 長尾 昂

事業内容

核融合運営事業者炉関連技術、装置の研究開発、製作

URL

https://kyotofusioneering.com/


JGC MIRAI Innovation Fundについて:

登記上の名称

JGC MIRAI Innovation Fund L.P.

(日揮みらい投資事業有限責任組合)
設 立 2021年4
無限責任組合員 グローバル・ブレイン株式会社
運用総額 50億円
運用期間 10年間
有限責任組合員 日揮ホールディングス株式会社、日揮株式会社
投資対象

・日揮が構想する安全・安心で持続可能な社会システムに関連したスタートアップ企業

・日揮との協業が見込めるスタートアップ企業