
INTERVIEWS
世界初の挑戦で、
誰もが使える
未来の技術を。
日揮ホールディングス株式会社
2021年入社
入社までの経歴
大学院の農芸化学分野でバイオテクノロジーを研究しており、木材の繊維などを分解して、燃料エタノールの原料となる「糖」を作る酵素の研究を行っていました。卒業後は食品会社に就職し、ライフサイエンス分野で「糖の機能性」に関する研究を進めましたが、基礎研究に戻りたいとの思いから製紙会社に転職。製紙過程で発生する木質資源を活用して収益化する研究に取り組みました。これまでのキャリアを通じ、常に新素材や新技術の開発に携わってきました。
入社を決めた理由
日揮への転職を考えたのは、脱炭素の潮流を背景に「バイオものづくり」が本格化してきたことが大きな理由です。特に、当社が発していた「オイル&ガスからサステナブルなバイオ分野に注力し始めた」というメッセージ強く惹かれたことを覚えています。またそうした技術を単に開発するだけでなく、社会に実装するためのプロセスにも携わることができる環境も魅力的でした。また、当社では木質資源を利用したバイオエタノールの開発が行われており、これまでのキャリアとシナジーも感じました。

現在の仕事について
私は新規事業系の部門にてリーダーを務め、国家プロジェクトである微生物を利用した「バイオものづくり」に注力しています。数社合同での大規模なプロジェクトですが、私たちの任務は、バイオエタノールやポリ乳酸のように、自然環境から採取した特殊な微生物を使った素材を作成し、社会実装まで進めることです。近年は、コンピューター上で微生物を設計できるようになり、遺伝子操作をシミュレーションする技術も登場しましたが、大規模な培養を行う「スケールアップ」の段階で課題が残っています。たとえ試験管で成功したとしても、大規模生産では再現が難しいことがあり、この課題を高速化するのが私たちのチームの役割です。現在は、すでに進行しているプロジェクトの他に、もうひとつの国家プロジェクトの開始が目前に控えており、大手メーカーとも連携しながら、立ち上げに注力しています。
前職との違いや転職後に苦労したこと
前職のメーカーとは、ビジネスモデルが根本的に違っているなと感じています。メーカーではオンリーワンの商品開発に注力していましたが、日揮ではよりユニバーサルな技術を開発し、社会全体で利用される汎用性の高い技術を提供する視点が求められます。技術を売るエンジニアリング企業であるからこそ、こうした広い視点を持ち、またライセンス化を見据えてお客様との対話も行いながら技術開発を進める必要があり、それらの点に大きな違いを感じました。
入社後感じたギャップは?
日揮に入社して驚いたのは、組織が非常にフラットで、経営層とも直接相談できる環境がある点です。フリーアドレス制のため、執行役員と同じオフィスで仕事をすることもあり、プロジェクト推進のスピード感が増します。また、会社のトップがプロジェクトに積極的にコミットしてくれる点も魅力的です。こうした環境のおかげで、バイオものづくりの技術開発をスムーズに進めることができています。

仕事で一番やりがいを感じる瞬間
バイオものづくりの技術開発において、世界の先頭グループで競争している実感がやりがいです。今までできなかったことに挑戦し、毎日少しずつ進歩していることを実感しています。また、他社との合同プロジェクトを進める中で、互いに意見を出し合い、共に成長していく過程にも面白さがあります。特に、世界初の技術に挑戦しているプロジェクトでは、これまでにない緊張感と期待があり、やりがいを感じます。
これから挑戦していきたいこと、叶えたい夢や目標
今後は、現在進行中のバイオものづくりの技術を社会実装し、世の中で使われるところまで見届けたいと考えています。国家プロジェクトとして成功させることが目標であり、さらにこの技術をライセンス化し、技術開発を軸としたプラットフォームビジネスを構築していきたいです。また、バイオ製品が当たり前のように使われる未来を目指し、家電や自動車、日用品にバイオ素材を取り入れることを推進したいと考えています。


オフの日の過ごし方
オフの日は、小学生の二人の息子とゲームを楽しんでいます。また、旅行が好きで、年に数回は家族で出かけています。最近ではロサンゼルスへ行き、テーマパークを満喫しました。休日は家族との時間を大切にしていますが、最近は健康維持のためにジョギングやゴルフも楽しんでいます。