仕事と人

建築エンジニア

エネルギーだけではない、日揮のもう一つの顔。知的探究心を持ち新たな挑戦を続ける。
INDEX

わからないこと=面白いこと、知的探究心が成長の原動力。

私の両親はともに建築に携わっていたので、幼いころから建築物に見て触れる機会が多くありました。その影響もあり、大学では建築学科に進学。建築史の研究室に所属し、修士課程ではベトナムで1カ月ほど世界遺産の実測調査を行いました。学生ながら海外で一定期間を過ごし、知的探求心を刺激する体験ができたことは、現在でも大きな糧となっています。
就職活動の結果としては、日揮と某ゼネコン会社から内定をもらうことができたのですが、建築史という、ビジネスには直結しない研究をしていたので、博士課程への進学も含めて、進路について悩んでいました。そんなとき、日揮の人事部の紹介で、現在の上司と面談させてもらえることに。上司から入社後に行う業務の技術的なことを聞いたものの細部まで理解できず、そのスケールの大きさも想像し難いものがあり、それらが逆に面白そうだとも感じられました。聞いただけで簡単に理解、想像できるものではない、そこに私の知的探究心が動かされ、入社を決意しました。

学んできたことを生かしつつ、日揮だからこそできる経験。

私が在籍する産業システム設計部は、日揮のコア事業である石油やガスなどのエネルギープラント建設とは異なる事業を担う部門です。具体的には、国内の製薬企業向けの医薬品工場のプロポーザル、見積、EPC事業、太陽光発電や蓄電池技術などのEMS(Energy Management System)開発事業や海外向けの化学プラント建設の見積などを担当しています。
その中で私が担当している業務は、主に建築設計、工事監理業務です。医薬品工場に常設されるクリーンルームなど建物の中に生産設備が入る案件が多いため、プロジェクトの初期から顧客と直接議論しながら計画の立案、設計図面を作成し、概算見積、ゼネコンとの折衝、発注支援、建築確認申請などの各行政対応、現場で工事を行うための最終図面作成、着工後は工事監理業務など、プロジェクトの最初から最後まで、すべての局面に携わっています。海外の石油・ガスなどのプラント建設プロジェクトではスケールが大きい分、期間も長く、個々の裁量は相対的に小さい一方、我々が担当する案件は、石油・ガスのプラントに比べて規模が小さく期間も短いため、その分携わることのできるプロジェクトの数は多く、自分が手にする裁量が大きく業務範囲が広い、また、自分が大学で学んできたことが直接生かせていることなどがやりがいや自身の成長につながっていると自負しています。一般的には設計と施工が分離し、会社内でも各業務が分業化されている国内の建設業界とは異なり、設計から建設工事まで一貫して請け負う日揮の設計者はすべての工程に関われるため、ゼネコンに入社していれば経験できなかったことを日揮ではできていると感じています。

新しい付加価値を創出する上で必要な、専門外にもおよぶ広い視野を得たい。

ある医薬品工場のプロポーザルにて、こちらが提案する工程室と廊下、物流設備の構成ではどうしても顧客の要望を満たせない部分があり、毎晩遅くまで他部門との検討を行いましたが、なかなか有益な回答を出せずにいました。しかし、専門外の生産・物流設備担当との議論からヒントを得て、通常上下階を行き来する物流設備を階で切り分け、分けて出来た空間を利用することで顧客の要望を満たし見事受注。この成功は、各分野の専門知識・技術を持つエンジニアが在籍している日揮だからこそ実現できたのだと思います。
だからこそ思うのは、他分野に対する興味や理解の重要性です。同じ分野でも立場が違えば考え方や趣味趣向、目標とすることも異なります。さらに分野が違えば、なおさらです。医薬品の製造設備に求められる基準であるGMP(Good Manufacturing Practice)や建築基準法を満たし、機能的かつ合理的でありながら美しいレイアウト、それでいて顧客にとって経済的なものを設計するためには、自身の担当範囲だけに留まらず、それらに影響をおよぼす機器や電気設備など、他部門や協力会社から専門的なフォローをしてもらわなければ作り上げていくことができません。
数十年以上にわたって使用される建物なので、設計者として悔いを残さないという想いが重要だと思います。もちろんあってはいけないことですが、設計の不整合や不備があれば直す必要が当然でてきます。たとえば、建物の屋根一つをとってもそうです。あるプロジェクトの設計では雨漏りを防ぐための防水層というものを保護するため、コンクリートを流す仕様にしたのですが、顧客の工事担当者から「コンクリートで保護されてしまうと防水層のどこに不具合があるのか目視出来ない、長年使用していく中で、もし雨漏りが起こったら容易に修理することができない」と指摘を受けました。設計時には完璧だと思って作成したものが、使用していくことを想定すると、完璧ではないことがあります。そのため、社内外問わず他部門の業務内容まで理解して、ときには修正を依頼するなど、積極的に関わり専門外も広範囲にフォローすることで、より顧客の要望を満たすことができ、新しい付加価値を創出できると考えています。同時にそれが私の知的探究心を満たすことにもなりますし、顧客の想定外の付加価値を提供できたときにもらう感謝の言葉は何にも代えがたいものです。
今後は、現在行っている医薬品工場のほか、研究所や病院、日揮が新たに取り組もうとしている海外の医薬品工場や空港事業などの社会インフラ、さらには地域開発などにも挑戦し、自分を高め続けていきたいと思います。

INDEX

キャリアパス

キャリアパス
2004
ライフサイエンスプロジェクト2部
注射剤充填ライン建設プロジェクト(国内) 建築設計担当
2005
固形製剤工場建設プロジェクト(国内) 建築設計担当
2006
バイオ原薬プラント建設プロジェクト 建築設計リードエンジニア
2007
同プロジェクト(国内) 現場駐在(工事監理担当)
2008
合成技術センター建設プロジェクト(国内) 建築設計リードエンジニア
2010
フィルム製剤工場建設プロジェクト(国内) 建築設計リードエンジニア
太陽光発電・蓄電池システム開発プロジェクト(国内) 建築設計リードエンジニア
2012
医療機器・注射剤工場建設プロジェクト(国内) 建築設計リードエンジニア
2014
化学プラント建設プロジェクト(インドネシア) 建築見積担当