2018年ニュースリリース

2018/10/02

カナダの大型LNGプラント建設プロジェクトが 正式契約発効

日揮株式会社(JGC CORPORATION)(代表取締役会長CEO 佐藤雅之、本社 横浜市西区みなとみらい2-3-1)は、LNGカナダ社がカナダのブリティッシュコロンビア州キティマット地区で計画する大型 LNGプラント建設プロジェクトについて、本年10月1日にLNGカナダ社が最終投資決定(Final Investment Decision(FID))を行ったことに伴い、今般、本プロジェクトのEPC契約が正式に契約発効する運びとなりましたので、お知らせします。プロジェクトの詳細は、下記の通りです。

1. 契約先

LNGカナダ社(LNG Canada)

シェル社(40%)、マレーシア国営石油会社(25%)、中国石油(15%)、三菱商事(15%)および韓国ガス公社(5%)で構成されるジョイントベンチャー

2. 建設場所

カナダ ブリティッシュコロンビア州キティマット地区(バンクーバーの北西約650 km)

3. 契約

総生産量約1,400万トン(年産700万トン×2系列)の天然ガス

液化設備、ガス貯蔵設備、およびLNG出荷施設に係る設計・調達・建設工事(EPC)役務

(天然ガス液化設備を将来4系列に増設するオプション契約も含む)

4. 契約形態

ランプサム契約

5. 受注額

総額約140億米ドル。そのうち当社受注額は約56億米ドル

(1米ドル=113円換算で当社受注額は約6,300億円)

6. 納期

2020年代半ば

7. プロジェクトの概要


本プロジェクトは、ロイヤルダッチシェル社がリーダーとして推進する、カナダ西海岸において国内で産出される安価で豊富な天然ガスを液化し、輸出するプロジェクトです。

本年5月1日に発表した通り、LNGカナダ社は、当社および米国フルア社で構成されるジョイントベンチャー(以下、当社JV)をEPCコントラクターとして選定し、その後、当社JVとFIDに向けたプロジェクト遂行計画の策定や遂行体制の構築などの準備作業のほか、LNGカナダ社を構成するジョイントベンチャー各社内でのFIDに向けた承認作業を進めていました。


LNGカナダ社は、これら準備作業に一定の目途が着いたことから、当初のスケジュール通りに本年10月1日に本プロジェクトのFIDを実施し、併せてLNGカナダ社と当社JV間のEPC契約が近々発効となり、本プロジェクトの成功に向けて本格的にEPC業務を開始していくことになりました。本プロジェクトは、当社にとって過去最大級の受注金額となるLNGプラント建設プロジェクトであり、当社がこれまでに遂行してきたLNGプロジェクトの英知を結集して遂行してまいります。


現在、世界的に供給過剰となっているLNGの需給バランスは、主としてアジア圏での需要拡大見通しを背景に2020年代前半に均衡し、その後供給不足になることが予測されています。LNGプラントの建設期間は、4年から5年必要となるため、現在、メジャーオイルなどにより計画されているLNGプラントの最終投資決定およびEPCコントラクターの選定が、2018年から2019年以降に実施される見通しです。今後、他のLNG計画においても、実現に向けて前進していくことが期待されています。


当社は、世界のLNGプラント全生産量のうち、約30%のLNGプラントの建設実績を有しております。当社は、LNGプラントのトップコントラクターとして積極的な営業活動を展開し、今後、進展が期待されるLNG計画の実現に貢献していく所存です。