製油所

顧客名 スター・ペトロリアム・リファイニング社
場所 タイ王国 マプタプット地区
完工年 1996
役務範囲 設計・調達・建設管理
キャパシティ 130,000BPSD

本プロジェクトは、カルテックス社とPTT社(タイ国営石油会社)の合弁企業であるスター・ペトロリアム・リファイニング社が、タイ東部において立地計画した製油所新設プロジェクトです。同製油所は、常圧蒸留装置をはじめ、減圧留分水素化脱硫装置、残渣流動接触分解装置(RFCC)などから構成される大型グラスルーツ・リファイナリーであり、同国の急速な工業化の進展、ならびにモータリゼ―ションの普及を背景とする石油製品の需要伸長に対応するために計画された同国5番目の製油所です。

国際競争入札には、日米欧のコントラクターが参加し、厳しい競争環境となりましたが、当社グループのRFCCに関する技術的な知見やプロジェクトファイナンスに関する提案をはじめ、緻密かつ迅速なプロジェクト遂行計画と高いコスト競争力が顧客から高く評価され、1993年9月に本プロジェクトの受注に成功しました。

本プロジェクトの遂行にあたり、当社グループは、29か月という短納期かつ低コストという条件のもと品質の高いプラント建設を実現するため、あらゆる局面において、作業効率の向上を図りました。この結果、同国における洪水や阪神大震災など、プロジェクトの進捗に大きな影響を与える困難が度々発生する厳しい条件下であったにも関わらず、当初顧客が想定していた納期を7か月間短縮することに成功しました。同時に、連続無事故無災害時間も、当時の当社グループ最高となる3,200万時間を記録するなど、顧客から高い評価を獲得し、その後のカルテックス社(現シェブロン社)向け案件受注の礎となりました。

本プロジェクトは、グラスルーツ・リファイナリー・プロジェクトの納期に関するそれ以前の常識を覆す重要なプロジェクトとなり、本プロジェクトから得た知見は、その後の厳しい条件下でのプロジェクト遂行に活かされています。

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