ガス・原油処理プラント

顧客名 ENI Gas B.V. Libyan Branch
場所 リビア ワファ地区
完工年 2004
役務範囲 設計・調達・建設
キャパシティ 280MMSCFD × 2

本プロジェクトは、イタリアENI社グループとリビア国営石油公社によって実施されたリビアでのガス・原油処理プラント建設プロジェクトで、生産される天然ガス、NGLを陸上および海底パイプラインでヨーロッパまで送り出す巨大プロジェクトです。プラントの建設地は、トリポリから約600km内陸部にあるワファ地区と地中海沿岸のメリタ地区の2か所からなり、2001年に当社グループ、伊テクニモント社、仏ソフレガス社とのジョイントベンチャーで受注しました。当社グループは、プロジェクトの最も上流部となるワファ地区のガス・NGL処理プラントを担当しました。この案件は日本企業がリビアの内陸部で手掛けた初めての設計・調達・建設(EPC)案件ですが、当社グループの数あるプロジェクト実績の中でも極めて僻地に位置するプロジェクトとなりました。

建設地である内陸の砂漠地帯はまさに「鳥も通わぬ陸の孤島」。同国全体で輸送インフラが整備されていないため、プロジェクトは仮設道路の建設から開始しましたが内陸部への資機材などの輸送は困難を極めました。気象環境も過酷を極め、さらに2003年にアジア地域を襲ったSARSの影響でアジア人労働者の入国が2か月にわたって拒否されるなど、様々な困難に直面しましたが、当社グループが得意とする緻密で効率的な工程管理を駆使し、この遅れを最小限度に止めました。

このように数々の苦境に立たされながらも、それらを克服し契約納期通りにプラントを完成させ、2004年10月にイタリアにガスを出荷することができました。極めて劣悪な環境にあっても、当社グループの誇る高いプロジェクト遂行能力が如何なく発揮されたプロジェクトであり、顧客から高い評価を得ることができました。このプロジェクトの成功は、リビア経済の発展に貢献したのみならず、リビアを始めイタリア、フランスとの国際協力に寄与しました。

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